グローバル経営(実践編7)サクセッションプランを考える


 サクセッション・プラン(Succession Plan)とは、会社の重要ポストについて、後継者の選定・育成計画を作成することです。国内でも最近では、企業の事業継続性といった観点から重視されて来ています。また、後継者難に直面する中小企業にとっても、事業承継を行うための最重要課題でもあります。

 一方で、米国をはじめとする海外企業においては、もともと経営幹部の流動性が非常に高いことからサクセッション・プランを作成することは、必須要件であり、会社経営における最重要事項として積極的に取り組んでいます。GEのカリスマCEOであったジャック・ウェルチの自伝(「ジャック・ウェルチ-わが経営(Straight from the Gut)」を読むと、彼が3人の後継者候補の中から後継者を決めていく過程が描かれていますので、具体的なイメージが沸くかと思います。

 我々、日本企業が海外に進出し、海外子会社で現地採用者を経営幹部に雇ったり、内部昇格させた場合にも、サクセッション・プランを準備することは重要です。突然の経営幹部の退職に、慌ててヘッドハンターをつかって後任を採用したり、日本からとりあえず人材を派遣して事態の収拾にあたる、といった対応では、事業の継続性が損なわれるため、会社経営をうまく回していくことができません。

人材要件を決め、後継者候補を選定する

 海外事業の規模や複雑さなどを考慮し、どの程度の経営スキルが求められるのか、といった点を考え、人材要件を固めることが最初のステップです。特に海外で拠点を新たに設立してから時間が経過している場合には、会社の機能や規模が、設立当初から変わって来ていることも考えられます。最初は販売拠点として設立した会社が、現在では、製造や一部商品開発も行うようになったというケースなどでは、求められる経営人材のレベルが変わって来ている可能性があります。こういった点を踏まえて、後継人材の選定や育成を考えていく必要があります。

後継人材の育成には、日本本社も積極的に関与する

 海外の子会社だと地理的な問題や、言葉の問題があり、日本本社としては、どうしても日本からの派遣者とのコミュニケーションが中心となりがちですが、現地採用者を経営上重要なポストに就けている場合には、現地採用の経営幹部ともキチンとコミュニケーションをとる必要があります。特に、次世代の会社の経営を担う人材については、定期的に日本本社にも来てもらい、コミュニケーションを深めると同時に、本社の戦略や経営方針を理解してもらうように努めることが重要です。また、海外事業が複数国に展開し、規模が拡大した段階では、現地採用の経営幹部も含めた人材育成計画を日本本社が主導して作成・実行して行くことも必要になります。

海外子会社における経営幹部の後継候補選定、育成は、海外子会社を統括する本社の重要経営事項である、ということを常に意識し、突然の経営幹部の退職にも対応できる体制を普段からつくっておくよう努めることが重要になります。 

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