グローバル経営(実践編5)グローバル戦略と組織


 海外子会社を活用して海外ビジネスを円滑に展開して行くためには、どのような全体戦略(グローバル戦略)を採るべきかということから考えることが重要です。自社の事業の実態にあった事業戦略を選択し、これをもとに最適な海外子会社経営を目指します

 例えば、この図にある通り、同じ製品を一か国で集中生産し、世界中に販売するという事業形態であれば、製品の開発主体である日本の本社が中心となって事業を集中的にコントロールするという方法があります。汎用性の高い電子部品などを作っている会社はこの形態を採っているケースが多いと思われます。あるいは、消費財で国によって消費者の嗜好が異なる商品の場合は、それぞれの消費地の事業会社がある程度自主性をもって事業を行う必要があります。

 一見、単純なようですが、例えば、コカ・コーラのように世界中どこででも同じ商品が販売されていると思われるものでも、歴史をさかのぼると、様々な試行錯誤を繰り返しています。グローバルに製品やサービスを統一化し、規模の経済で効率を上げることと、地域により差異に配慮し、顧客ニーズに最適化することとのバランスは、事業内容によっても違いますし、また、時とともに変化することもあります。

海外子会社をどのように経営していくか、どのような組織体制で運営するか、という問いに答えるためには、以上のようなグローバルとローカルのバランスをどのようにとるべきか、という検討が必須となります

 尚、上図の3つのグローバル戦略は、前回のブログでも取り上げたパンカジュ・ゲマワット教授(INSEADビジネススクール)が提唱したAAAフレームワークと呼ばれています。

集積(Aggregation)

 生産拠点などを一つの国にできる限り集中させ、スケールメリット(規模の経済)でより高い経済効果を目指す戦略

適応(Adaptation)

 地域の市場特性や顧客の嗜好を考慮し、それぞれの地域に最適な商品やサービスをきめ細かく提供する戦略。

裁定(Arbitrage)

 賃金格差など国によって生じる差異を利用して、優位性を築く戦略。

参考文献:「コークの味は国ごとに違うべきか」(パンカジュ・ゲマワット、2009年)

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