会社の価値はどうやって決まるか?(1)
M&Aにおける会社の価値はどのようにして決まるのでしょうか? まずは会社の価値を議論するときに使われる三つの価値を理解しましょう。 (1)事業価値 対象事業が将来にわたって生み出す経済的価値の合計のことで、算定方法としては(将来のキャッシュフロー)の総和を割引現在価値...
のれん代とは何か?
最近、M&Aにおけるのれん代が話題となることが多くなったように感じます。 一つは、RIZAPのM&Aにおける「負ののれん」の話。もう一つは国際会計基準におけるのれんの取り扱いの再検討に関する話題です。 (1)のれん代(Goodwill)とは...
議決権の話
連日のように日産・ルノーの話題がメディアを賑わせていますが、今後の両者の提携関係がどうなるかという点を考える際に、議決権の話は避けて通れません。1999年に資本提携を行った際には、今回のような事態は当然、想定はしていなかったでしょうが、資本提携(日産・ルノーの場合は、少数持...
デュー・ディリジェンスを受ける側の対応
第三者への事業承継(M&A)に際して、買い手候補との株式(事業)譲渡契約の締結に先立って、買い手候補からのデュー・ディリジェンス(Due Diligence)を受けることになります。Due Diligenceとは、due(当然の、正当な)、diligence(注意、配慮)、...
会社を高く売るには(2)
「会社を高く売る」という視点とは少し外れますが、売り手にとっては、実際の手取り金額を増やすことができれば、結果として「高く売れた」ことになります。 オーナー経営者が第三者への事業承継に伴って会社の所有権を移転する場合には、株式の譲渡対価と役員退職金という二つの対価の受け取り...
会社を高く売るには(1)
親族内で事業を承継する場合には、会社の株式は贈与あるいは遺贈という形で後継者へ譲渡されるため、株式の評価は贈与税や相続税の課税価格の算定のためのものです。税務上の株式の評価方法は国税庁が定める方式で決まっており、会社規模に応じて、会社の利益、純資産、配当などをもとに算定され...